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小林よしのり
2016.10.19 00:58メディア

男系血脈なら孔子の家系に負ける


MXテレビの泉美木蘭さんを見た。

泉美さんは、生前退位の問題をテレビ番組で訴える貴重な

論客に育ってきた。

今日は「帝室論」を出して、難しい説明に挑んでいた。

泉美さんを出演させて、この問題を取り上げてくれる番組の

製作者や、司会者が立派だ。

 

テレビでは公平を期すために、天皇は男系血脈だと言う人も

いると、一応言っておかねばならないのだろう。

それは分かるが、あくまでも圧倒的少数派であり、

ノイジー・マイノリティーである。

 

国民のほとんどが、公務で天皇皇后両陛下への敬愛を高めた。

わしがまさにそうで、男系血脈に敬愛心なんか沸くわけがない。

2000年続く男系血脈なら、孔子の男系血脈の方が、もっと

確実に長い。

今でも家系図が更新されていて、孔子の子孫は200万人はいる

と言われている。

男系血脈は元々、儒教の思想だから、日本の男系思想も、

シナ文化の影響である。

男系と言って自慢したところで、シナには絶対に負ける。

 

集団的自衛権を認める安保法制のときは、「慎重に議論を、

説明が足りない」という世論は半数以上で、まさに国論は

二分していた。

それでも多数派を無視して、強行採決で通したのに、なんで

皇統問題では、少数派の顔色をここまで窺わなければなら

ないのか?

 

それは、男系固執のノイジー・マイノリティーが、政権を取って

いるからである。

女性天皇でいいという意見と、男系しかダメという意見は、

決して国論を二分してはいない。

マスコミは権力に迎合しているからこそ、国論を二分している

かのような印象操作をしているが、今どき男系しかダメなんて

思っている庶民はいないのだ。

 

愛子さまが皇太子殿下になれば、国民は爆発的に喜ぶだろう。

「女性の時代」の信ぴょう性が増して、将来不安が緩和され、

景気への効果もあるだろう。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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